先週の4月3日は多くの会社で入社式が行われたと思います。Sai10が所属している会社でも執り行いました。入社式後、Sai10はパワーポイントで3枚分、経営幹部の一人として学卒の新入社員に向けて講和?をしました。今回はその一部を紹介します。新入社員もベテラン社員も業務に取り組む心がけに差はないと思います。差があるのは、成果責任者としての規模だけです。
弊社に入社し、おめでとうございます。そして、ありがとうございます!
まず、PPTなしで、優秀な学生さんが学生生活を終えて社会人として仕事というものに取り組む場所として弊社を選んでいただいたことに感謝しました。これは本音で数ある業種・会社という組織で多くの選択肢がある中、弊社に入社したという事実については、感謝しかありません。
社会人が従事する業務とは(学生生活との違い)
次に、弊社は、事業をやっています。“社会人が従事する業務”をこれまで新入社員が体験してきた主に学部3年生までの“学業に従事”と学部4年生から修士2年生までで経験した“(ちょっとした)研究業務”という学生生活の差から説明してみました。“学業に従事”とは、既に存在する知識を習得し、その上で範囲の限定された課題にどう対応するか解決法を理解してその応用によって、唯一の正解に導くプロセスを学び、徹底的に鍛えることです。その成果は、試験の点数という客観的な数字で成果が表現されています。“研究業務”は、その場面で正解とは言えない課題に取り組み、その成果は同種の研究を行っている研究者により、査読付き論文発表という文字で表現された成果物が示されます。勿論、発表論文数やその論文がどの雑誌に掲載され、どれくらい引用されるかというようなインパクトファクターのような客観的な指標はあるとは思いますが、成果の評価は、どれもが基本的に同業者によるものです。一方、“社会人が従事している業務”は、研究業務と同様に、その場での正解かどうかは判りません。しかし、“社会人が従事している業務”の成果は、最終的にその会社に属していない外部の組織・市場(一般的に顧客と呼ばれます)によって、最終的には売上高とその結果生じる利益という日本なら“円”という単位を持った数字で表現されます。勿論、会社という組織に属する社員全員が直接、売上高や営業利益という損益計算書に直接表現される指標に携わっていないこともあるかもしれませんが、何かしらの形で売上高と利益に貢献しているはずです。この違いを早く感じることが大切です。この内容は、実は内定式でもSai10が述べたことなのですがね(https://blog-sai10-tm-consulting.com/job-offer-ceremony/))。
成功の方程式
次に、成功の方程式を示しました。新入社員に限らず、誰もが成功したいと思っていますが、その方程式は
成功=(スキル+マインドセット)×情熱×運
です。情熱と運が掛け算であることがポイントです。昭和じみた感じですが、若い新入社員に受け入れられるか甚だ心配な面はありますが。。
・運:“運が良い”と思い続ける。リデル・ハートの戦略論に次のような一節があります。“幸運に微笑まれる前に準備は整えておかねばならない、そうすれば、好機が訪れるや否や捕まえることができる。好機とはすぐに捕まえないとすぐに逃げ去ってしまうものだから。” 自分にとって都合の良い“運”(他の人にとって良い運である保証はない)にいつ巡り合うか解りません。だからこそ、自分は“運が良い”と思い続けることが大切と思います。また、“運が良い”人と付き合うことも重要と思います。これは“運が良い”人は、その運を上手く捕えた実績があるということです。どのようにして、捕まえたのかを(同じようにする必要はないが)見習うことができます。そして、今日の自分は過去の自分の結果。将来の自分は今日から作られるから、学び続けよう、と締めました
・情熱:長い社会人人生になります。自分の人生に自分なりの目的をもつ動機付けと、仕事を“やらされている”と考えず、自分の仕事の結果が、どのように会社の業務に活用されるか理解して、会社という組織の成長に参画しているという納得感を持って業務にあたっていきましょう。納得できない仕事は長続きもしないし、上の者や仲間が期待する成果になりません。上司や先輩社員は、チームのメンバーが納得して業務に従事できるようにする説明責任があります。新入社員や業務遂行者は、それを成果責任者に問う権利を持っています。
・マインドセット:固定されたマインドセット(Fixed Mindset)ではなく、成長に繋げるマインドセット(Growth Mindset)を肯定的で謙虚な気持ちで持ちましょう。つまり、これまで解らなったことが解ること、できなかったことができるようになる体験をたくさんもちましょう。
・スキル:基本的に各人のスキルは一流で自信を持って良いと思います。その自分のスキルをストーリーを策定して表現するコミュニケーション能力を使って周囲に理解してもらい、協力を得ることが必要です。そういう意味でコミュニケーション能力は高いことが望ましいです。
ずっと、いつまでも成長を目指す
最後に、必要以上に頑張らず、その代わりに成長しよう、想定通りに行かないこと(しばしば失敗と言われる)も成長の源泉(=知恵)にしよう、と励まし?ました。そして、ちょっとだけSai10がしばしば触れる“AsIs-ToBe-Gap”のお話とSai10のキャッチフレーズである”Make it happen with our firm confidence!”のお話をして終わりました。
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