日経ビジネス 22年5月16日号 賢人の警鐘というコラムでミスミグループ本社名誉会長の三枝匡氏のコメントが掲載されていました。タイトルは“改革に臨む経営者には社員の心を動かすためのフレームワークが必要だ”です。Sai10は、この中で“社員の心を動かす”ことが経営者には必要という部分に着目しています。三枝匡氏のおっしゃるフレームワークまでなるかどうかわかりませんが、成長をしようと考える上でとても大切と思います。
今回は、Sai10なりの“社員の心をどう動かす”か、を考えています。Sai10のコメントが正解であり、色んな会社・部門・立ち位置でやるべきである、と上から目線で言うつもりはなく、あくまでも一つの考え方であり、ご批判もWelcomeで、もっと良い、優れた例があれば、ご教示いただけると幸甚です。
成長とは、なんだろうか
Sai10は会社ではその立場上、色んな場面、節目で5分程度の話を幹部社員にお話する機会があります。中期計画のような大きな節目では、ビジョンや中期計画を達成するための方針をお話します。そのベースは“人の成長”です。事業は、AIがやっているのではなく、人がやっています。事業の成長には、“人の成長”が大前提と思っています。よく、“人材”を“人財”と書きましょう、と言われます。“人は財産”です。財産ですから、元(現状)があって、これは増やしていかないといけない。現状のままでは、基本的に“目減り”します。増やす=成長、で人が成長することが人財を増やすことであり、事業が成長する源泉と思っています。
だからこそ、Sai10は“人が成長”するように訴えていって、“人の心が動いて”、成長を感じ取っていただけたらと思います。
正直な話、成長する尺度は何でも良い、です。今まで得られておらず、自身が望む結果が得られるようになれば、成長と言えます。望む結果は人それぞれです。
今まで、解らなかったことが、解るようになる。できなかったことが、できるようになる。
成長と成功は違います。成功は結果です。実績です。当然、基準があり、その基準を達成する・満たす実績が得られれば成功!となります。成功の反対語は“失敗”です。基準を達成できず、“失敗”となるPJやtaskもあるでしょう。成功しても、失敗に終わっても今より成長できる限り、実際は、その人にとって損になることは何もないと思います。勿論、失注や機会損失が発生すれば、会社にとっては収益減、つまり損になります。しかし、最も大切である、目的に向かって、変化を避けることなく、成長しようと挑戦することから得られた有形・無形の事象は、成長しようと挑戦した人の財産になっていて、そこから、解ったこと、できたことは、その挑戦した人の成長に他なりません。
要求された行動が、“人の成長(強みを更に強化すること、であっても勿論良い)に寄与するかどうか、直ぐに分からない場面もあります。やってみて、試行錯誤して、できない結果となることもあります。しかし、できない理由が、”やり方“のせいなのか、自身の弱みに相当することなのか、は正しい判断のために真剣に取り組むことでは初めて分かります。中途半端に取り組むと信玄の正範語録ではありませんが、愚痴や言い訳になります。これでは成長になりません。
これらは、S. R. Coveyの“7つの習慣”の第1の習慣である“主体的である”にも通じるのかな、とも思います。この“主体的っである”は言わば、自身の経験そのものより、その経験からどういう反応を起こせるか、に依存します。そして、Covey博士はその反応は、経験者自身が選べるとしています。せっかく、時間をかけ、苦労もして得たものだから、自身の成長にしてきましょう、というのがSai10の考えであり、取り組んできたことです。Make it happen!にも繋げることが理解できることでしょう。
TVドラマ ガリレオの湯川博士ではありませんが、“全ての現象には必ず理由がある”ので、今まで不明確だった現象に対し、理由が判明できれば、現象が説明でき、次への手が打てます。この結果、個人は成長し、会社の業績も上がります。“成長”は“実に面白い!”
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