11月は品質月間 品質はだれのものか?

品質

 11月も次週には終わる、という時期にいささか古新聞の形相ではありますが、この時期に品質についてコメントしないとSai10 のブログとして成り立たないので、少しだけコメントしたいと思います。

品質月間とは

 品質月間とは、(一財)日本化学技術連盟、(一財)日本規格協会、日本商工会議所が主催団体で1960年以来毎年11月に全国規模で開催されている「全社員の品質意識の高揚」や「経営方針への展開」等を目的とした活動です。今年のテーマは「今こそ実践 新たな社会のクオリティ」です。品質月間については、上記主催団体のホームページで詳しく説明されているので、一度中味を見られると良いと思います(http://www.q-month.jp/)。

 勿論、1年に1か月だけ品質のことを考えるのではなく、品質は企業存続のそれこそ命であるので、常に注意を払っていなければなりません。Sai10が現在所属している会社は製造業ですので、工場で製造される製品の出来栄え、設計の良否、出荷した製品の市場での稼働状況には、日々気にかけています。想定外のことが発生すれば、それこそ、最優先で対応することが求められ、実行しています。

 工場での出来栄えが良くないと不良品となり、製造コストに直結します。適切な設計が実行できなければ製品認定のための様々な試験をクリアできません。設計のやり直しによる余分な経費の発生や新製品の市場投入の遅れによる事業計画に影響します。晴れて市場へ供給された製品が顧客の期待する性能を満たすことができなければ、苦情となります。品質は事業活動の生命線と言えます

品質は製品だけに適用されるものか

 品質は、何も製造業だけに当てはまるものではないとSai10思います。一方、商品の品質は判りやすいです。様々な法的要求をクリアして、人やモノに危害を加えないというのは最低限の品質でこれが実現できないとそもそもその商品の市場での存在はありません。その上で期待される期間にきちんと動作する、使いやすい、コスパが良い(要は安い)等はすべてその商品が持っている品質です。品質が満たされないと、最悪は、その商品が属する業界での存在が実現できなくなります。そういう意味では、飲食業にも提供する食事という品質が定義できます。接客のような無形のサービスにも品質があります。食事や接客といった価値が提供される顧客の満足を満たすものが、”品質“と言えます。

 コンサルタントにも勿論、“品質”は定義されます。各種補助金申請のお手伝いを実施する場合、補助金申請にしようする事業計画が補助金申請要件に対して不足があれば、採択されません。事業計画書というコンサルタントの成果物に対して必要な品質が存在します。講演にも品質があります。講演は、その参加者(聞き手)が講演に期待するレベルがあります。同じ内容の講演でも演者によって、聞き手の捉え方が大きく異なることがあります。聞き手が講演を聞いて、“納得した”、“新しい知見が得られた”、“実践してみよう”というような満足感が得られることが高品質の講演と言えます。

業務にも品質は存在する

 会社組織から外にでる(顧客からお金をいただく)物やサービスに直接関わっている部門(設計部、製造部、厨房部、接客部、コンサルタント部等)が品質に関わっている訳ではありません。例えば営業部は、“注文書を獲得する”という大きな成果を期待されますが、“注文書”という営業部のアウトプットは、製造業なら製造部や生産部という次の部門へのインプットになります。そういう意味では、営業部の次工程は社内ではありますが、立派な“顧客”といえます。これが良く言われる”次工程はお客様の精神“です。そのお客様に対する品質は、はっきりと存在します。前の例の営業部だったら、適切な価格と納期で受注する必要がありますし、そのためには顧客の市場状況、顧客の競合の状況に対して常に関心を持っていて、工場に対して様々な準備を促す活動も品質の一つとSai10は考えます。何も物やサービスといったその会社の成果物を作り出している部門だけに品質の課題が存在するわけではないと思います。

品質は自転車の両輪

 以前齊藤は、技術と経営は自転車の両輪のお話しをしました。
 (https://blog-sai10-tm-consulting.com/roadbike/)。

この時は、前輪が“経営”で、後輪が“技術”でした。品質にも同様なことが言えると思います。今回の品質の場合では、下記のようになるでしょうか(今回のブログのキャッチでもあります)

 これまでの品質向上活動に裏付けられた
前輪の“既存価値”

品質をあるべき姿(ToBe)まで高めるための課題を解決しようとした“Skill”のペダル
により得られた
後輪の“新規価値”
をアクセルとし、どの方向に進んでいるか
“Will”をもってハンドル
を捌いて、
人としての成長
とその結果として得られる事業の成長を確実にする
というようなものでしょうか。Sai10も常に“Will”をもって、“Skill”を磨き、人として成長し、社会に還元していきたいと思っています!!だから、
Make it happen with our aggressive mind!

コメント

タイトルとURLをコピーしました